美容師・理容師が使用するシザーは何種類ある?

美容師や理容師にとって、シザーは腕の見せどころともいえる大切な道具です。プロの多くは4〜5本のシザーを使い分けていますが、これは髪質やスタイル、カット方法に合わせて最適なシザーを選ぶためです。シザーひとつで仕上がりが大きく変わることもあり、その種類や特徴を知ることは技術の向上に欠かせません。今回は、基本的なシザーの種類と特徴、それぞれの用途について詳しく解説していきます。

ヘアカットに使用されるシザーの種類


美容師や理容師にとって、シザーは技術力を最大限に引き出すための大切な道具です。多くのプロが4〜5本のシザーを使い分けながら施術をしています。シザーは大きく3種類に分けられ、それぞれの特徴を活かしたカット技法が存在します。お客様の髪質や希望のスタイル、カット方法によって使うシザーを変えることで、より美しい仕上がりを実現できます。シザーの特徴を知ることは、あなたの技術の幅を広げることにつながります。

ベーシックシザー


最も一般的なシザーで、両刃が付いた基本形のハサミです。美容師のほとんどが所持し、日常的に使用するメインのカット用シザーです。刃の形状や長さによってカットの質感が変わり、様々なカットテクニックに対応できます。手の大きさに合った長さを選ぶことで、ストレスのない施術が可能になります。ベースカットはもちろん、スタイルの土台作りから仕上げまで幅広く活躍します。

特徴


美容師の基本となるベーシックシザーには、様々な刃の形状があります。刃線は直刃、柳刃、笹刃の3種類があり、直刃は真っすぐなカットに、柳刃は中間的な使い方に、笹刃は髪を逃がすカットに向いています。また刃の断面形状には、一般的な蛤刃、鋭さを抑えた段刃、パワフルな剣刃があり、カットの質感に影響を与えます。シザーの長さは5〜7インチで、長いほど一度に多くの髪をカットできます。

用途


ベーシックシザーは、カットの基本となるシザーです。ブラントカットやグラデーションカット、レイヤーカットなど、様々なベースカットに使用します。直刃タイプは、きれいな直線を作るブラントカットや刈り上げに、柳刃は一般的なカットに、笹刃は毛先に動きを出すカットに使います。また、手の大きさに合わせてシザーの長さを選ぶことで、より正確なカットが可能になります。

セニング用シザー


髪の量を調整するために特別に設計された専用のシザーです。片方の刃がクシ状になっているのが最大の特徴で、カット率によって様々な種類があります。一度のカットで髪の量をどれだけ減らせるかを示すカット率は、用途によって使い分けます。セニング用シザーの選択は、お客様の髪質や目指すスタイルによって変わってきます。毛量調整だけでなく、質感づくりにも欠かせません。

特徴


セニング用シザーは片方の刃がクシ状になっているのが特徴です。櫛刃の形状には、伝統的なV溝、カット率が低めのフラット、現代的な段刃の3種類があります。V溝は髪をしっかり捉えて切れますが、切れ味が重くなりがちです。フラットは柔らかな切れ味で、段刃は抜け感が良く、キューティクルへのダメージも少なくなっています。それぞれのタイプで髪の毛の落ち方が変わってきます。

用途


セニング用シザーは、髪の量を調整したり質感を変えたりするために使います。カット率は10%から50%まで様々で、前髪や顔周りの微調整には10〜15%、全体の量調整には20〜30%、ボリュームのある髪の量を大きく減らす時には40〜50%のものを使います。毛先の質感を柔らかくしたり、重なりを自然に見せたりする効果があり、スタイリングのしやすさにも影響します。

スライド・ストローク用シザー


特殊な形状で髪を滑らせながらカットできる専用シザーです。片方のみに刃がついており、髪を逃がしながらカットすることで、独特の質感を生み出すことができます。主にドライカットで使用し、毛先の質感づくりやレイヤーの調整に活躍します。カット時の力加減で仕上がりが変わるため、使いこなすには練習が必要です。ナチュラルな仕上がりや柔らかな動きを出すのに最適です。

特徴


スライド・ストローク用シザーは、片方にしか刃がついていない特殊な形状のシザーです。刃の形状が髪を逃がしやすい設計になっており、柔らかい切れ味が特徴です。スライド率という指標があり、これは髪が刃から逃げる割合を示しています。スライド率が高いほどカットできる髪の量は少なくなりますが、より繊細な質感を作ることができます。

用途


スライド・ストローク用シザーは、主にドライカットで使用します。髪をすべらせるように切ることで、毛先に軽さと動きを出したり、ナチュラルな質感を作ったりすることができます。また、ボリュームの調整や束感の演出、レイヤーの中間の質感調整などにも使います。特にロングヘアのレイヤーカットや、ショートヘアの毛先の質感調整に重宝します。

まとめ


シザーは種類や特徴によって、できあがるヘアスタイルが変わってきます。また、正しい選び方や使い方をすることで、シザーの寿命も変わってきます。最近は技術の進歩により、新しい形状や機能を持ったシザーも登場しています。プロの道具として長く使い続けるためにも、シザー専門店やメーカーに相談しながら、自分に合った一本を見つけることをおすすめします。経験豊富なスタッフが、あなたの技術や好みに合わせたシザー選びをサポートしてくれます。


>>シザー買取についての詳細はこちら<<